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福島県・福島民報社『ふくしま女性起業研究会(福島市)』
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レベルアップを目指して技術講習会に臨む研究会員
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「モモのシロップ詰め」作りに励む研究会員
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 福島盆地はコメ、野菜をはじめ、モモ、リンゴ、ナシ、ブドウなど果実も含めて多様な農産物に恵まれている。中でも福島市は全国有数の果樹地帯。「ふくしま女性起業研究会」は同市内で果樹、コメ、野菜、花きなど幅広い分野で農業に取り組む約30人の女性でつくる。平成9年に県の支援事業で発足し、12年からは会費運営で自主的に活動している。「生産者の視点と消費者の視点を生かして」が基本姿勢だ。
 5年前から出前教室をスタートさせた。簿記、農産物加工の研修、全国各地の先進地視察などそれまでに蓄積した知識と技術を会員以外にも紹介したい―との思いからだった。リンゴあめ作りは果樹農家、「農のリース」作りはハーブなど花を栽培している女性が中心となって講師を務める。さらに各種ジャム作り、会員のアイデアで工夫した郷土料理、シイタケ加工、アップルパイ作り、焼肉のタレ作り、農作業体験など豊富な講座メニューがそろっている。
 出前先は地元の学校、公民館などと幅広く、指導対象年代も子どもからお年寄りまで。年間7、8回の講座を開く。県内外の視察研修の受け入れ、JICA研修生との交流、食農教育で子どもたちの体験講座など活動の幅は確実に広がっている。7月末には福島市でモモ狩りなどを体験した沖縄県浦添市の子どもたちのため、手作りの「モモのシロップ詰め」120個を用意した。
 果樹農家で二代目の研究会長を務める安斎さと子さん(58)は「研究会名にあるように起業につなげたい」と、常に前向きだ。農家レストランを開設したり、農産物の加工と販売を手掛ける会員も出てきた。安斎さんも独自のリンゴジュースを試作中で、果実の加工販売に向けて準備を進めている。副会長の渡辺美紀子さん(51)は「会員の意識が一致している」とし、菅野節子さん(52)と尾形和代さん(50)は「会員や外部の人たちと多くの情報交換ができて励みになる。ファイトがわき、頑張れる」と研究会の活動意義を強調する。

 福島市の飯坂温泉観光協会は「いで湯とくだものの里」をキーワードに「くだものの木オーナー制度」を設けている。当初のモモ、リンゴに7年前からナシ、ブドウを加えた。オーナーが一年契約で木ごとや区画を確保し、人工授粉や摘果、収穫などを随時楽しみ、果実を受け取るシステム。9農家がオーナーの受け入れ先となっており、今年度の会員は福島県内外に147人いる。
 「ふくしま女性起業研究会」にも受け入れ農家は多い。会長の安斎さんもその一人で県内や関東、関西などの約30世帯と家族ぐるみの交流が続いている。8月初め、埼玉県戸田市の市民活動団体「高齢者の健康作りと生きがい作りの会」会長の水内啓之さん(62)らが安斎さんのモモ畑を訪れ、甘み十分の「あかつき」を収穫した。「オーナー2年目。生産現場で食についてあらためて考えさせられる。仲間をもっと増やしたい」。水内さんは畑で納得の表情で語る。
 安斎さんは全国女性農業経営者会議の副会長でもある。夫の忠作さん(58)は平成14年、同会議から東北初の「ベストパートナー賞」を授与された。研修などで国内外で積極的に活動する妻を「異業種、国内外の幅広い人たちと交流することが大切」と、しっかりバックアップする。
 全国女性農業経営者会議には「ふくしま女性起業研究会」から5人が参加し、幅広い視点を養っている。「起業を目指すことで多くの人たちと接点ができ、自己研さんになる」。会長の安斎さんは福島、全国、海外の仲間とともに高い目標を掲げて前を見据える。
 「ふくしま女性起業研究会」の連絡先は安斎会長宅
 電話024-542-1465
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モモのオーナー会員と語らう安斎さん(左端)
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